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| 企業内コーチ育成のすすめ |
※この記事は、㈱帝国データバンク発行「週刊帝国ニュース兵庫県版」に、代表理事・正田佐与が月1回ペースで連載している記事「企業内コーチのすすめ」を、同社神戸支店のご厚意により、転載させていただいています。 第一回 企業内コーチ中国へ行く |
| 「ゆとり世代」を戦力にするコツ |
●「ゆとり世代」が入ってきた! 社会経済生産性本部では、毎年「今年の新人」にネーミングをしています。2008年度は「カーリング型」。その心は、「周囲がブラシでこすって働きやすい環境に努める。少しでもブラシでこするのをやめると、減速したり、止まったりする」 また09年度は「エコバッグ型」。「環境問題(エコ)に関心が強く節約志向(エコ)で無駄を嫌う傾向」だそうです。 いつの世も、「今時の若い者は」という嘆きの声はきかれてきました。しかし、企業の人事担当者らは、「ここ2~3年で入ってくる若者は、それまでとは確かに違う」と実感しているようです。 教育背景で言いますと2010年卒から、つまり来年度の新入社員からが、「ゆとり第1世代」。2002年から小中学校で、03年から高校で始まった「総合的な学習の時間」に代表される「ゆとり教育」を受けた世代が、会社に入る時期です。それ以前にも「ゆとり教育」は段階的に実施されており、一説には1985年生まれ、すなわち学校週休2日制がはじまった1992年に小学校に入学した世代以降を「ゆとり世代」と呼んだりします。 ●「アンチゆとり世代」の限界 「挨拶ができない」 などなど、基本的な生活のしつけが身についていない。さらに言われたことを理解する力が弱い。プライドだけは高く、厳しいことを言われると落ち込み、辞めてしまう。 また労働問題、とりわけサービス残業に関心が高く、労働基準署に若い人が足を運ぶようになった、といいます。 こうした「ゆとり世代」の特徴を嫌ってか、企業の側には、この世代に属しながらもこうした特徴をもっていない、生活のしつけの行き届いた一部の若者を積極的に採用しようという機運も生まれました。「アンチゆとり限定採用」といいます。「ハンカチ王子」「ハニカミ王子」に代表される、むしろ一世代前にはありえなかったような、実力がありながら礼儀正しく謙虚な若者もごく一部に散見される時代です。 ただし、こうした若者の絶対数は多くはなく、「限定採用」に限界があるのも確か。 ●こうすれば大丈夫、ゆとり世代の育成ノウハウ こういうゆとり世代が入社してきたら、どう接すればいいか。 せっかくの採用計画に基づいて入ってきた新人、できれば早期離職は避けたいものです。 採用・新人教育の専門家は、「ほめる」ことを勧めます。「1つ叱って、8つ褒めよ」。これは、従来言われていたよりかなり大幅に「ほめ 一方「ほめる」単独で人を育てられるわけではありません。このほかゆとり世代の特徴に即して言いますと、ものごとのつながりや目的を理解して初めて動けるので、仕事の1つ1つについて、 また、あまり心を開かず自分の意見を言わないものの、自分の意見は確かに持っているので、意識的に引き出してやること。相談に来たら、すぐに答えを言わず、「君はどう思うの?」と問いかけてみる。 時には、本気で叱ってやることも、この世代の心に響くことがあります。(「叱る」については成功確率が不安定で、積極的にはお勧めできないのですが) 要は、従来以上に現場の管理者が「育成マインド」をもち、また「育成スキル」を磨くことで、若者世代の早期離職は防げる、ということでしょう。 実は、ユニバーサルデザインと一緒で、決して「対ゆとり世代」だけではなく、どの世代にも、現在ベテランになった世代にさえも共通する、大事なことなのかもしれません。
(帝国データバンク発行 TEIKOKU NEWS 兵庫県版 2009年9月14日 掲載)
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