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| 企業内コーチ育成のすすめ |
※この記事は、㈱帝国データバンク発行「週刊帝国ニュース兵庫県版」に、代表理事・正田佐与が月1回ペースで連載している記事「企業内コーチのすすめ」を、同社神戸支店のご厚意により、転載させていただいています。 第一回 企業内コーチ中国へ行く |
| 出店ラッシュを支えたリーダー育成 |
Tさん(男性、仮名)は、ある化粧品小物の販売・卸会社の副社長、35歳です。 当初、この会社は梅田本店1 店舗のみでした。それが2 年ほどの間に名古屋、心斎橋、そして楽天ショップと立て続けに出店しました。どの店も成功を収めています。 雑居ビルの一角のお店に一歩入ると、そこは不況の風はどこへやら、キラキラした女のコの世界。1 万アイテムにも及ぶ細ごまとした化粧品小物が棚にあふれ、店員さんはアイテムを覚えるのだけでも大変そうですが、掃除や商品整理の途中でも「いらっしゃいませー」と満面の笑顔を向けてきます。 20代の女性社員中心の会社が、どうやって急成長を遂げたか。 ●優秀で気が強すぎるリーダーの下で この会社には、もともと優秀な30代の女性リーダー2 人がいて、Tさんを支えていました。 Tさんは少年サッカーのコーチもかつて経験し、人の観察に長けていました。20代が伸び悩むのをみたTさんは、30代女性リーダーを役員に上げるとともに、その下にグループリーダーのポストを作り、これはと思う20代社員を登用します。 その当時、私(正田)は初めてリーダーとなることに不安がる若手社員と面談し、「リーダーなんてそう難しく考えなくて大丈夫。まわりの人のコミュニケーションの要(かなめ)になればいいんですよ。あなたならきっとできますよ」と、励ましたものです。 ●あえて女性社員を叱り飛ばした時 ふだん温厚なTさんがリーダーをこっぴどく叱ったことがあります。 心斎橋店の出店準備と同時並行して楽天ショップオープンに取り組んでいた若手リーダー。しかし、結局楽天ショップのオープン後1 か月の日商は目標にはるかに及びませんでした。 不振の原因は、担当リーダーが他のことにかまけて楽天ショップ準備に時間の割り当てを含めて全力投球できず、事前に上司から「大丈夫か」ときかれたときも、「はい大丈夫です」「大丈夫です」と、深く考えないで答えていた。甘い見通しをせず、途中でこれはまずい、と認識していたら、仕事の一部をほかの人に振り替えるなど、手当ができたはずだ、とTさん。 「こういうときはあえて心に『傷』をつけないといけないんですよ」 いわゆる、「慢心」に対しては、聴く・認める・質問するといった通常のコーチングではない、「叱る」というアプローチもしなければならない。ただしその選択がかならず正しいとは限らず、叱ったことの責任は上司が引き受けることになります。結構重い、上司になった人にしかわからないストレスのかかる決断です。 幸い、この叱られた20代リーダーは一時「しゅん」となったようですが、それで仕事を投げ出すとか退社するとかいうことはなく、その後は真剣に楽天の売上増に取り組み、すぐに回復したそうです。 Tさんも2 年ほど前は、「若い女の子に仕事を任せて大丈夫か、不安で」「叱ったら辞めるんじゃないだろうか」と言っている、普通の男性経営者だったのでは。ふと、そんな思いが私の頭をかすめました。 「スタッフは家族」「婚姻届のないパートナー」というのが、常日頃のTさんの口癖。 ●販売・サービス業様向け講習会のお知らせ 販売業・サービス業の方に役立つコーチングの無料講習会「なぜ、『ご機嫌な職場』では売上も上がるのか」を開きます。2 月24日午後1時半~ 4 時半、神戸市産業振興センターにて。 (帝国データバンク発行 TEIKOKU NEWS 兵庫県版 2009年2月9日 掲載) |
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