![]() |
|
| 企業内コーチ育成のすすめ |
※この記事は、㈱帝国データバンク発行「週刊帝国ニュース兵庫県版」に、代表理事・正田佐与が月1回ペースで連載している記事「企業内コーチのすすめ」を、同社神戸支店のご厚意により、転載させていただいています。 第一回 企業内コーチ中国へ行く |
| やる気のない人をやる気にさせるには? |
コーチング講座に来られる経営者・管理職の方々は、皆さん部下を指導しモチベーションアップさせ、成長させることが、部門業績の向上に結びつくことをよく理解されている方々です。しかし、職場には色々な人がいるもので、時にコーチングにとどまらない切実な悩みを漏らされます。 先日受けたご質問が、 コーチングの教科書的な回答ですと、1行で終わってしまいます。 基本的にそうなのです。選手がトラックを走ろう、あるいは少々疲れても歩こうと思っているうちは、コーチは選手に「伴走」し、励ましゴールを見せて、前に進む手伝いをすることができます。ところが、トラックにうずくまり動かなくなった選手を、動かすことはできません。別のアプローチが必要です。 『部下の「やる気」は上司で決まる』という著書のある㈱リンクアンドモチベーションの小笹芳央氏も、「やる気の『ない』部下について、 ●実際の職場にいる「やる気のない人」
コーチングの範疇に入るものもありますし、入らないものもあります。 「やる気のない」の原因は、人によって様々です。 一般職員では、 ①職場が会社・組織の収益に大きく関係しておらず、花形職場でないためモチベーションが下がっている。
⑥トップから絶え間なく新しい指示が降りてきて上から下に伝える「伝書鳩」のようになってしまい、自身のビジョンがまったく持てないまま仕事をしている。
このうち、①②⑦のケースでは、上司(⑦のケースではご本人)がコーチングを学ぶことで、同じ人が見違えるように仕事熱心になることがあります。 例えば──、 ある自治体の職場で、放置自転車の整理を担当していた人が、仕事にやりがいを見出せず、報告書の書き方も雑になり、住民から苦情が来ていました。 この人の上司が、研修でコーチングを学んできて、この人に「あなたの仕事は大変な仕事だ。橋を造る仕事ならあとに作ったものが残る。ところが、あなたの仕事はあとに残らん。どんなにしんどいか、わかりますよ」と声をかけた。 すると翌日からこの人は俄然「やる気」になり、自転車整理にも精が出ました。だけでなく、商店街と交渉して市営駐輪場を借り上げてもらい、放置自転車をそこに片付けるようにすると、駅前広場がみるみるきれいになりました。 半年後には、同じ人が市街地を流れる川の両岸に住むホームレスを説得し、全員他に移ってもらうという大仕事をしたのです。 こういう事例をみると、「やる気のない人」というレッテル貼りは禁物であることがわかります。 コーチングで「承認」(認める、ほめる)というスキルを学ばれた上司のかたは、一様に 「そうか、自分の中の基準を下げないといけないのですね」
●コーチングでは難しいケース
③④のケースで望ましいのは、職場にある程度の「厳しさ」を導入するとともに、④の場合の当人にはキャリアカウンセリングやマナー研修を受けさせ、社会人・組織人としての心構えを再度学習してもらう、という処方箋があります。 また⑤⑥⑧のケースでは、カウンセリングや医学的アプローチが必要だったり、またむずかしいことですが、経営トップの方の意識改革が必要だったりします。 要は「やる気のない人への対応」も、「原因別に対応するのが望ましい」ということになってしまうのですが、その中でも「上司が正しい育成手法を身につける」という解決策がカバーする範囲は相当に大きいということはいえます。 「組織」や「人材」の問題は、ひとつのやり方で何もかもうまくゆく、ということはまずありませんので、どの手法も絶対視することなく柔軟にご使用ください。(了)
|
| ▲このページのトップへ |
| Copyright (C) 2009 NPO法人企業内コーチ育成協会 All rights reserved |