臨床検査技師は残業代が出ないブラックな職場だった

ブラック企業

今回はブラック企業の体験談を聞いてきました。

実際、ブラック企業に勤務された方に生の声を聞くと、独特の辛さがあったのでシェアしたいと思います。

今回、話をお聞きしたのは以下の人です。

【職業】
臨床検査技師 34歳 男性

【勤続年数】
12年

【雇用形態】
正社員

ブラック企業の体験談

私は臨床検査技師として大学病院に勤務しています。

大学で資格を取得してすぐ、22歳から現在の職場で臨床検査技師として働きました。現在34歳です。

最近残業代の未払いやみなし残業がニュースで取りざたされていますが、私の職場もその中の一つです。

どのようなブラック企業だったのか

私の職場は病院の検査室です。病院に来院した患者さんから採った血液や尿を調べたり、心電図や超音波の検査をする業務に携わっています。

最近、高齢化社会ということもあり、患者さんの数はどんどん増えています。そのため検査する材料も多く、仕事は日々定時に終わりません。

また、臨床検査分野において国際認証であるISOを取得する風潮があります。昨年、ISO認定を取得していると保険点数が加算できるように改訂され、病院の経営にとって利益になるからです。

しかしISOの認定基準は厳しく、認定を受けるためには、職場の環境整備に始まり、各種業務における細かい業務手順書の作成や定められた記録類、記録が求められます。

本来の業務である検査業務ですら時間内に終わらないので、当然その作業は定時以降に開始することになります。

しかし、私の職場では、時間内に終わらない検査業務はもちろんのこと、ISO認定に関する作業はすべてサービス残業で行うように暗黙のルールがあります。

業務の終了定時は17時ですが、その後残って毎日4、5時間作業書類の作成業務をしています。どうしても終わらないときには帰宅時間が夜中の2時になったこともあります。

当然ISO取得に伴う会議も日々開催されますが、その会議も当然検査業務が終了してから始まるため、サービス残業です。

ISO取得に向けた作業が始まる前、検査業務で残っているときは「患者サービスなのだから残業代を請求するなんて医療従事者としてモラルが低い」という言い訳する風潮がありました。

けれどISO取得に向けた作業が始まってからは、「自分たちの職場をよくするための取り組みに残業代を請求するなんてモラルが低い」というよくわからない風潮に変わりつつあります。

タイムカードの空打ちで残業代を誤魔化す

大学病院のスタッフには日常に加え、研究することが求められます。自分が興味を持った内容を調べ、新しい技術や方法を探し、それを学会に発表して論文を書くことです。

それは自分の実績になるので、もちろん残業代は支給されません。

研究は業務時間外にすることがルールであるため、研究をすると帰宅する時間が遅くなり、退社時間が記録上遅くなります。

数年前、私の職場はこの点で労働基準監督署による指導を受けました。実際の業務で遅くなったのか、研究をしていて遅くなったのかわからないからです。

実際は業務をしていて遅くなったことがほとんどだったのですが、この時、私の職場の責任者は「全員遅くまで残って研究をしている」といってごまかしたようです。

その後、労働監督署の調査によりサービス残業の実態が少し暴かれ、未払いの残業代が払われることになりました。

しかし、証拠がほとんど残っていなかったので、明らかに研究ではない、と証明された(会議録などの記録をもとに監督署の人が調べた)時間だけ残業代が支給されました。

労働監督署の指導が入った後、タイムカードの打刻管理が厳しくなり、タイムカードの空打ちをするように求められるようになりました。

実際は残って仕事をしているのですが、定時になったら全員でタイムカードを「退社」と押し、仕事に戻るのです。

しかしこれも誰かが通報したようで再び指導が入りました。その後一瞬だけ、残業代はきちんと申請しようという空気になったのですが、それも長続きしませんでした。

「残業ではない、研究していた」と申請させる

私の職場の幹部は次の手段を考え付きました。

二回目の労働監督署の指導の後、研究をしていて退社時間が遅くなった場合は、定時から帰宅までの時間を「自己研鑽」という枠で消化するルールができたのですが、この「自己研鑽」枠を悪用することで残業を隠すというものです。

今は業務が終わらなくても、業務命令で事務作業をしていても、すべて「自己研鑽」の枠で申請するように求められます。この申請作業はスタッフ個人でしかできないため、この申請があれば「私は残って研究をしていました」と宣言していたことになるのです。

自己研鑽枠で処理すれば、「研究していた」とはっきりみなされるので、労働監督署も何もいえません。たとえ上司による圧力があったとしてもボイスレコーダーで会話を録音するなどしない限り証明する手段がないのです。

スタッフはみな真面目で大人しいので、どれだけ残業してもすべて「自己研鑽」で処理しています。万が一上司に不満を言おうものなら今後の昇給や昇進に響く恐れがあるからです。

労働監督署に通報したであろうスタッフはなぜか特定され、出世コースから外されてしまいました。

最近話題になっている残業代の未払いやみなし残業は、会社が残業したのをある程度認めたうえで、理由を付けて一部の残業代を支払わないことだと認識しています。

だから後から外部の人間が調べれば、誰がどれだけ残業していたかある程度はわかるのではないでしょうか?

しかし私の職場は、残業していた事実をすべてなかったことにしているのです。スタッフ本人に「残業ではない、研究していた」と申請させることで、後からなにも言えなくなります。

また、上司ははっきりと残業の指示を出しません。部下が忖度して残ってやっているのです。これも後から残業の指示があった、と言わせないための方針です。

万が一研究ではなかったことがバレた場合でも、「終わらないのを見越して部下が勝手に残ってやっていた」と言って罪を軽くするためでしょう。

ちなみに幹部はみなほぼ定時に帰っていきます。「自分は残っていたスタッフが仕事をしていたかどうか確認していない」、といって監督責任を逃れるためです。

このような現状を他の病院で働いている友人数名に話したことがあります。するとどうやら県内では評判になっているようで、「お前の職場はブラックって有名だぞ。辞めたらどうだ?」と言われてしまいました。

「なんで黙ってみんな従ってるんだ?うちなら誰も言うことを聞かないぞ」とも口々に言われるのですが、入職してから長年そんな環境にいるとどんどん感覚がマヒし、ある程度慣れてしまうようです。

働かない上司にうんざり

私の病院には他に放射線科や薬剤科、看護科、事務部といった部署がありますが、その部署は皆、きちんと働いた分の残業代だけでなく、院内で開催している勉強会についても残業代を申請しているようです。

残業代を申請することで、「私の部署には人が足りていません」と宣言することになり、翌年以降の人員配置の大きな資料になります。

しかし私の部署は残業代の申請が0のため、人が十分に足りていると判断され、実際には人員が不足しているにも関わらず、補充が辞めたスタッフ分しかありません。

患者さんが増えているにもかかわらず、少ない人員で適切に運用されている、と病院幹部からの評判は良いようですが、その評価も検査科長一人だけに対してです。

以前、直属の上司に、なぜ残業代が申請できないのか聞いたことがあります。するとその上司は「残業代が欲しいがためにダラダラ仕事をするスタッフがいるからだ」と答えました。

しかし、私の職場のスタッフは必死に働いています。残業代はいらないから早く家に帰ってゆっくりしたい、とみな一生懸命働いています。

一番働かないのは上司たちです。自分たちは仕事が終わらずとも家に帰ってゆっくりしているだけなので関係ないという感じです。

ちなみにその上司は、若手が必死に事務作業をしている中、「ワンちゃんの散歩に行くからかえるわ」と言っていつも夕方に帰っていきますし、「前日飲みすぎた、だるい」といって平気で休みます。

昼休みに行くとそのまま夕方まで帰ってこないこともざらにありますし、何をしていたか聞いても「おまえに説明する義務はない」と取り付く島もありません。

その状況を改善するためにしたこと

残業代に関しての問題は現在も続いており、根本的にはなにも解決していません。

しかし、あまりに仕事がハードすぎて体調不良で休むスタッフが多くなり、本来の業務ですらまともに回らなくなりました。

また、ついていけないと感じたスタッフが何人か転職していきました。それから「体調を壊すほど仕事をしないように」というお達しが出て、さすがに最近は日付を超えて仕事をすることはなくなりました。

各種書類の作成期限もすこしゆとりを持った期日に設定されるようになりました。先日ISO認定も無事に終了し、ひと段落ということで、ISO取得に伴う事務作業は終了しました。

しかし、年に一度更新作業があるため、次回の更新に向けてまたあのような日々が続くかと思うと正直うんざりしています。

そしてもしかしてまた誰かが労働監督署に通報することがあるかもしれない、という事で、タイムカードとは別に、実際に仕事をしていた時間と内容を詳細に記録して持っています。

弁護士の友人に相談したところ、詳細な記録がきちんと残っていないと労働監督署としても動きようがないだろう、とのことでした。今のところ通報するつもりはありませんが、万が一、労働監督署の視察が入った場合は証拠として全員で提出しようと考えています。

私の職場にはスタッフがたくさんいるにも関わらず、労働組合というものがありません。

労働組合がないこともそのような劣悪な職場環境を助長している一つの原因とも思われますが、他の部署でそんな問題が起こっていないことを考えるとあまり関係がないのかもしれません。

あまりに仕事をしない直属の上司に関しては、パワハラとセクハラもひどく傍若無人な態度が日に日にエスカレートしてきたので、そのすべての言動についてスタッフ全員で記録をとることにしました。

いつどんなシチュエーションで誰にどんなことを言ったのか、という事を記録し、必ず一人でなく複数人で確認したことのみを記録しました。

そしてある程度溜まった状態で、さらに上の上司にスタッフ全員の連名で提出しました。

上司は最初、「もうすぐ彼も定年だから我慢してくれ」と受け取るだけでしたが、その後何度か問題行動が溜まって提出に行くと、詳細を説明するように求められるようになりました。

それからしばらく経ってから、実際に幹部が職場の様子を見にくることが増えました。数回の面談が繰り返され、最終的にその上司は部下がいない新設された部署に異動になり、現在は一人で仕事をしています。

結果的にその仕事は辞めませんでした。

仕事を辞めなかった理由

消極的な理由ですが、辞めたところで同じ条件で雇ってくれる職場もなく、他に行くところがないというのが一番の理由です。

職場の近くに家も購入してしまいましたし、養わなければいけない家族もいるため、気に入らないからと言ってすぐに辞めれる状況でもありません。

医療系の資格ではありますが、世間での認知は低く、キャリアアップを望める資格でもありません。

また一からやり直しになってしまいますし、10以上歳の離れた後輩の下についてもうまくやっていけるかどうか自信もありません。

また、10年働いているとそれなりに人間関係もできてきますし、後輩も増え、職場に愛着がわきます。

今自分が辞めたところでなんにも解決にならないし、元気に働けているうちはお世話になろうと思っています。

今の幹部が定年になるのもあと数年ですし、彼らが退職し自分たちが管理職になった時、この時の経験を生かして変えていけばいいと思っているのも事実です。

実際自分たちが管理職になるまで、このおかしな環境に毒されず、いまのままの気持ちでいれるかどうかわかりませんが、あと10年我慢すればある程度自分の思うように采配できると考え、もう少し頑張っていくつもりです。

ブラック企業に勤めている方へのアドバイス

私はしばらく辞めるつもりはありませんが、もし体や心を壊してしまった場合は迷わずに辞めようと思っています。

そうなった時、職場は何もしてくれないでしょうし、全く期待もしていません。

悩み苦しんで自殺することを考えたり、体の調子が著しく悪くなってしまうのなら、いっそのこと辞めてしまったほうがよいと思います。

きっとあなたが働ける職場は一つだけではないはずです。私の同僚も何人か我慢できずに辞めていきましたが、みな元気で楽しそうにやっています。

ただ、彼らは全員「転職してもそれなりに嫌なことはどこでもあることが分かった」と言っていました。

給料が増えた人けど人間関係がひどく最悪な職場もあれば、人間関係はとても良好だけど給料が大幅に減った人もいます。

仕事をするうえで大事なことは自分が何を優先するか、だと思います。

今の私の場合、自分の健康の次に今の生活を維持し家族を守る事が大事なので、残業代は全く出ないですが最低限生活できる今の職場にしがみついています。

でももし子供が独立したり、収入にこだわらなくてよくなれば辞めることでしょう。

私事ですが、お金がネックな私は職場からの収入を得て早期退職することができるように、資産運用や節約を始めました。

上手くいけば今の仕事をせずとも暮らして行けるかもしれないとか、出世しなくてもいいや、なんて考えるようになった途端少し気が楽になり、今までより思い詰める事もなくなりました。

遠回りで間接的な方法ですが、自分には合っていたのかもしれません。何かストレス解消になるような趣味を見つけることも大事なことだと思います。

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